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神永 敦嗣; 中村 博文; 磯部 兼嗣; 新井 貴
平成16年度大阪大学総合技術研究会報告集(CD-ROM), 4 Pages, 2005/03
核融合試験装置では、重水素を使用した実験でd(d, n)Heの核融合反応のほかにd(d, p)tの反応によりプラズマ中にトリチウム(T)が発生する。また、実験により発生するTの量や第一壁との相互作用により発生するガスの種類及び濃度は異なる。これらのガスは、真空容器内の第一壁に残留するものと各設備の真空排気設備から真空容器の外部へ排出されるものに分けられる。このうち、JT-60本体の真空排気設備から排出されるT濃度とその化学種及び生成された各種ガス成分とその濃度の測定を行うことは、Tの除去方法及び将来の核融合装置の燃料循環系の設計にとって大変有益である。このため、JT-60では、真空排気設備から排出されるT排出量や化学種,生成されるガス種を測定する排気ガス測定装置を構築した。本装置は、トリチウム測定系(通気型電離箱とガストリチウム捕集装置によりTの濃度及びその化学種を分別測定する),ガス分析系(マイクロガスクロマトグラフにより水素,炭化水素及び二酸化炭素などのガス成分を測定する)並びに残留ガス分析系(2種類の残留ガス分析計と差動排気系を組合せて残留ガスを分析する)の3つの系から構成されている。本報告では、測定に使用している装置の概要,測定方法,測定例及び測定時に発生した不具合などについて述べる。